収穫体験の概要
安芸太田町井仁の棚田が黄金色に色づく稲の収穫時期がやってきました。今年は、台風や大雨・長雨の影響で稲刈りに苦労されたようです。倒伏した田もありましたが、黄金の棚田はとてもきれいでした。また、今年の春、生物生産学部の教養ゼミ(吉田ゼミ)の学生が田植えをした田んぼも収穫を待っています。
今年も、イニピチュ会が開催した「井仁棚田体験会(収穫の部)」に広大生が参加させていただくことになりました。お天気が心配されましたが、何とか1日雨が降らず、お昼は暑いくらいで、絶景の棚田の風景も楽しめるとても良い体験会になりました。
午前7時にTA班、8時には一般参加学生が大学を出発し、10時から開会式、そのあと棚田で稲刈り、作業のため少し遅れましたが地元の皆様が用意してくださった食事をとり、一般市民の参加者の皆さんと交流も行いました。午後は、自然散策班と文化散策班にに分かれて、地元の皆さんに案内していただき棚田周辺や井仁の集落を探索しました。この秋の体験会は生物生産学部だけでなく、文学部、経済学部、医学部、工学部、教育学部の学生やAIMSプログラムの留学生など約30名が参加し、地域交流だけでなく学生間のつながりを強める充実した学習にもなりました。
イニピチュ会棚田体験会
例年、井仁地区が開催している棚田体験会(稲刈りの部)が10月2日(日)に計画され、一般市民の方も40名余りが参加されていますが、多くは井仁地区の棚田やこの地域の農業を支援する人です。
広大生物生産学部の食料生産管理学研究室では、毎年体験会に参加してこの活動を支える仕事をしています。今年も地域の方々と共に、学生が一般参加者の皆様のサポートをさせていただきました。
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日時:平成28年10月2日(日)
場所:広島県山県郡安芸太田町中筒賀738 井仁の棚田
スケジュール:09:30~ 受付 ※井仁棚田交流館グラウンド
10:00~ 開会式・作業説明・作業開始・稲刈り・はで干し
12:00~ 昼食(井仁棚田弁当)・交流懇親会
13:00~ 午後から自由散策 終了 解散
※青空市開催
持参物:軍手・長袖・長ズボン・長靴(できれば)・帽子・タオル・虫よけグッズ
注意事項:※雨天の場合中止。
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イニピチュ会では、一般市民の参加者を4班にわけて稲刈りと交流を行いました。班長は井仁地区の住民が務め、広大の3・4年生や院生が副班長として加わりました。食料生産管理学研究室の学生たちは経験者が多いので、鎌の持ち方から刈り方を参加者に説明し、束ねてはさがけにする作業をお手伝いします。一方、収穫体験会に応募参加した30名余りの学生たちは作業を通してイニピチュ会に集まる地元住民や一般市民参加者との交流を深めました。
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約30人の学生は、4班に分かれて稲刈りを行いました。イニピチュ会の各班長の方の模範作業と説明を受け、作業開始です。 今年は、雨の日が続き田んぼがかなりぬかるんでいて、重労働に感じた学生も多かったようです。タオルで何度も汗を拭きながら、つい「きつい」と声を出す学生もいました。長靴での稲刈り作業でしたが、長靴が泥に深く入ってしまい、抜なくなって歩けなくなる学生も続出しました。でも、困った様子は見せず、長靴を脱いで裸足で稲刈りをする学生も多く、作業スピードが上げるだけでなく、裸足で泥の中を歩くのを楽しんでいたようです。
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黙々と一生懸命稲刈りを行いましたが、やはり例年以上に時間がかかり、一般市民の方も学生も疲れが出たようです。休息もはさんで稲刈りを続けながら、はで干しするために稲を束ねる作業を並行して行いました。 お昼過ぎになって、やっとはで干しの作業に入りました。「お昼を食べる前に今日の田んぼの作業を全部やってしまおう」というかけ声がかかり、みんなで協力してはで干しをなんとか終えました。
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棚田米の昼食、井仁地区の散策
お昼の時間をかなり過ぎていましたが、地域の婦人グループの皆さんが心を込めて作っていただいたメニューがとても美味しそうに、棚田交流館の広場に並んでいます。一般市民の方と学生が交流しながら屋外での昼食は、棚田を見ながらということもあり、笑顔があふれて皆さん嬉しそうでした。 特に、棚田米のコシヒカリの味は格別だったようで、おいしさを楽しんでいる方が多く見られました。
昼食の「おしながき」は、地元の方のご依頼をいただき学生が作りました。参加者の皆さんに配りましたが、「とても良い感じ」「きれい」「棚田の雰囲気が出ている」など、大変好評でした。
また、一般参加者の皆さんのご協力をいただいて、井仁の棚田や交流に関するアンケート調査を行いました。今後、内容を取りまとめて、機会があれば井仁の皆さんや一般参加者の皆さんに学生からお話させていただければと思っているようです。
みんなで昼食の片付けをした後は、井仁の散策になります。例年と違って、自然散策班と文化散策班の2つに分かれてより深く井仁の学習を行うことが出来たように思います。1時間半~2時間弱の散策でしたが、案内していただいたお二人の地元の方の説明に聞き入り、たくさん質問をして一層「井仁」への理解を深めました。
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散策が終わった後、地元の方々のご厚意で「かき氷」をつくっていただき、学生みんなが頂戴しました。 最後に、学生から地元の方に「お礼の言葉」を申し上げ、大学への帰途につきました。
いつも体験会では、いろいろな学びや交流をさせていただいています。人口減少の中、棚田を維持するのは大変なことだと実感し、この地域の活性化に向けて少しでもお手伝いが出来ればと問題意識を持った学生も多かったようです。井仁の皆様、井仁の棚田を支援されている市民の皆様、また安芸太田町役場の皆様、本当にありがとうございました。
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